第4回ドミニオン日本選手権レポート(本選)

さて本選。本選出場は去年に引き続き二回目。去年は29位で今年はもっと上行きたいなあ、準決勝残りたいなあ、というところ。しかしここからはシード組も入ってくるので激戦必至。

とりあえず上位8名に残れれば準決勝進出です。そう。8なんですよねー



1回戦サプライ

中庭、浮浪者、青空市場、偵察員、海の妖婆、襲撃者、広場、交易場、厩舎、商人ギルド(属州・避難所場)


1番手:塚田さん  2番手:稲垣さん  3番手:自分  4番手:?


1番手は前銀河2位の塚田さん。2番手はgoko勢の稲垣さん。ちなみに稲垣さんがgoko勢だと気付いたのは後日で当日は気づいてませんでした。

さてこのゲーム、2−5中庭交易場が大正義ですが残念ながら4−3。1番手が妖婆、2番手が銀って取った状況の4金はどうするか。

妖婆がいるので中庭はちょっと弱体化しそう。

5金に荒れ場に強い商人ギルドがある。

1番手以外が4金まだ見せてない以上、自分の行動をあまり明かしたくない

という考えで銀購入。返しの3金ももちろん銀。

今思えば3番手という位置で生産力皆無の妖婆はないとしても、略奪品獲得できる襲撃者はありだったかも。

1番手は銀、2番手は妖婆、4番手のみ2ー5だったので中庭−交易場スタート。


さてデッキ2巡目。自分は5金5金と良い流れで、荒れ場に強い商人ギルドを2枚購入。交易場は4番手の後追いになると思ったので自分が得意な商人ギルドを選択したのですが、

後で考えると妖婆の性質上即時にデッキは汚染されるので、片方は交易場にすべきだったか?

一応想定としては4番手が交易場中庭で入ってるので場が早まると思い、交易場の恩恵よりも商人ギルドでがんがん勝利点を買っていくメリットの方が大きいと判断したのだけど、ちょっとわからない。

なお周りは妖婆側が交易場この周回に買えるという強い流れ。交易場側はまあ普通だったか。


この後は、商人ギルド2枚体制の自分が先行する流れ。属州3枚までは順調に買えました。ただ1回5金に3トークン使って属州買ったのだけど、あれは公領で良かった。なぜなら公領は自分以外が後で買いたくなるものだからです。ギルドステロの自分は周りに逆転されないために、先に公領を削るべきだった。


そしてさらに想定外の出来事、4番手が交易場を妖婆で落とされまくって属州が全然買えない。

このため交易場で金量出して力を蓄えてきた妖婆側が有利になってしまい

後半妖婆側が一気に追い上げ、最後2番手が属州買って終了。

結果は呪いを最後に2枚廃棄できた1番手が28点1位、2番手が27点2位。3番手の自分が26点3位...。

最後は手番の悲しみを背負うことにになりました。




2回戦サプライ

物乞い、石工、大広間、鉱山の村、銅細工師、封土、収税吏、弟子、伯爵、略奪(属州・避難所場)


1番手:?  2番手:自分  3番手:兄ざっしーさん  4番手:?


3番手にニコドミ勢の兄ざっしーさん。他は知らない顔。

サプライをみて伯爵ステロを軸に戦おうかなーと思ったら2−5.これは強い。

5金は伯爵は確定として2金はどうしようか。物乞いかパスか...

なお2金時点では1番手の初手物乞いのみが見えている状況。


ここで僕は物乞いを選択しました。理由はというと他の人に収税吏や略奪を買わせなくするための牽制です。

まず収税吏についてですが、この場で初手収税吏したらその人はまず勝てない。だから買ってもらう分には構わないが、下手に自分の伯爵圧縮や購入に刺さると自分まで共倒れし、刺さらなかった人が勝つ。それは避けたい。

同様に略奪。この場で初手略奪も敗着手。なぜなら周り以上にじぶんがそもそも遅れているから。しかし略奪で伯爵を落とされると本当に世界が終わります。

よって物乞い。幸いにも収税吏も略奪も手札が4枚の人には刺さらないので、アタック撃たれても物乞いさえ手札にあれば銀貨2枚獲得しながら回避可能。

あと予選通過してるレベルの人なら物乞いのリアクション能力の強さを知っているだろうという期待もありましたね。

なお物乞いは擬似金貨なので、終盤ステロの底上げにも。


周りは1番手が物乞いー伯爵。3番手が大広間ー石工(石工物乞い獲得) 、4番手が大広間ー銀。

一応この時点での展開予測としては、1番手が僕同様初手伯爵からの強い伯爵ステロ、3番手が

おそらく封土、4番手が不明なので、とりあえず伯爵ステロを普通に回しながら周りの動き次第で購入物きめようという方針。


デッキ2巡目、3ターン目は4金で納屋を廃棄しながら封土購入、4ターン目は伯爵で物乞い戻しながら全廃棄という強い流れ。この封土はもちろん廃棄用。

そしたら次の巡目に伯爵と封土が被ったのでまた廃棄しながら、銀貨3枚獲得。良い感じです。

周りを眺めると3番手は予想通り封土、さらに4番手も石工と封土を購入、それを見た1番手も物乞いで銅貨獲得しながら封土購入。

封土に3人行く流れは純粋属州ルートとしては最良の展開です。このため焦らず普通にステロを進める方針に決定しました。


そこから僕は金貨と銀貨1枚追加して以降勝利点を購入。属州3枚買った時点で他誰も属州買えていないぐらい先行。

周りは石工封土を成功させるもやはり属州には遠い。伯爵ステロの相方も物乞いを使いまくっているためつらい模様。そのため結局公領が売り切れたところでゲームセット。1番手と3番手が物乞い大量に使用したので、銅貨封土公領が枯れるという珍しい展開でした。

結果は僕は属州4枚公領3枚大広間1枚の34点で1位。2位に9点差つけての勝利。


しかしこの場は初手伯爵が大正義。他の卓をみてもあらかた2−5が勝ってました。




3回戦サプライ

岐路、従者、蝋燭職人、神託、金貸し、祝宴、民兵、金物商、議事堂、狂信者(属州・避難所場)


1番手:自分  2番手:ODA  3番手:ルロイさん  4番手:夕凪さん


3位ー1位なのでここで2位以上でないと準決勝進出は不可能。しかし卓につくと...

まず2番手がODA。僕と同じ東ドミ勢でかつ元goko世界1位。

3番手はルロイさん。以前大会等で見かけた強者(結果的にこの日本選手権でも決勝進出している)

4番手は夕凪さん。直近の木ドミトーナメント優勝者。しかもなにより僕は夕凪さんと対戦した時の勝率が他のどの相手よりも悪い。

まぎれもない地獄卓でした。


さて1番手。一応方針としては、1番手だし初手狂信者がいない限り自分が狂信者を撃ってマウントを取ろうと思いました。で初手は周りを足止めしつつ狂信者買いやすい民兵銀。

狂信者を撃たれている側は公領勝負に持ち込むことになるだろうから、自分も適切なタイミングから全力で公領を購入すれば勝てるだろうと。

周りはODA民兵従者、ルロイさんが神託銀、夕凪さんが従者銀。


そこから展開としては

1番手僕が2巡目5金5金で狂信者2枚購入からの狂信者ルート

2番手ODAが従者で銀貨増やしながら議事堂を刺す。

3番手ルロイさんは神託ステロからの狂信者参戦

4番手夕凪さんはODA同様従者で銀貨増やしながらの議事堂。


結論から言うと、この試合ODA以外の3人が27点で並び、試合自体がODAで終了したため僕は3位で敗北しました。

敗因は、まず引きについて言うと、狂信者が毎回2枚底。ルロイさんの神託で銀貨が落ちまくる、7金連打という状況。

方針の誤りとしては、5ターン目4金で銀貨を購入したこと。ここは7金の悲劇を考えて、蝋燭職人を購入してトークンをためるべきだった。屋敷勝負となった時の貴重な購入権にもなるので。

トークンを持っておけばおそらくどちらかの7金は8金になったので、本当に蝋燭職人を購入しなかったことが悔やまれます。




4回戦サプライ

薬草商、採集者、馬上槍試合、香辛料商人、山賊の宿営地、建て直し、墓暴き、はみだし者、変成、、支配(属州・避難所場)


1番手:自分  2番手:?  3番手:?  4番手:?


準決勝進出の目がなくなった4回戦。とはいえもちろん勝ちたい。

そしてこのサプライ。僕は馬上槍試合がある場と支配がある場の勝率はかなり高いので、内心やったと思いました。


さて1番手。このサプライは圧縮してコンボ気味に回すか、建て直し墓暴きルートかどちらか。

ここで僕が選んだ初手は香辛料採集者という初手。完全圧縮ルート。

なぜこの初手にしたかというと、

コンボ気味に回した方が建て直しよりも運の要素が絡みにくい

建て直しデッキよりも柔軟性が大きい(特に上家が支配を入れてきたときに)

1番手だから

という3つの理由からです。


1番目の理由に関しては単純。圧縮している方が金量の偏りが減るし、建て直しルートはデッキの中の建て直しの位置によっては本当に手番がひっくり返る。しかも避難所場なので建て直し速攻が屋敷場程は脅威ではない。

2番目の理由に関しては金量、勝利点購入面など。建て直し側は、建て直しルートに入った以上は他のルートに方針転換することは難しい(一方コンボ側は建て直しいれうる)。また後半建て直しを引けないターンの動きが鈍く、しかも支配ターンに手札に建て直しがあったら労せず属州を取られる。

そして3番目の理由。これは1番手がゲームメイクしやすいという面に基づいています。

正直周り全員建て直しルートに行ったらコンボ側としては辛い。しかし自分が初手でコンボ行くという意思表明をすることで、2番手以降もコンボに行けるという流れを見せることができる(この場は特に売り切れるものが勝利点以外ないから全員コンボ参戦可能)。こうして運の要素が絡みやすい建て直しルートという選択肢を周りに取られにくくなる。


以上の理由で完全圧縮ルート。そして結局全員香辛料商人を入れる流れ(4番手のみ初手馬上から2巡目香辛料)になったのでこちらとしては良い展開。

ちなみに他の卓はわりかし建て直し行った人が多かったようですね。試合の間も「公領」「属州」「中野梓!」という声をよく耳にしました。


で馬上採集者で入った僕ですが、3ターン目の手札を見ると...全部黄色い。

まさかまさかの5金。いったいどれぐらいの確率なのか。

この周回の5金ならば、属州何ターン後に買うかとゲームの終了タイミングを考えると山賊の宿営地が優秀、てことで宿営地購入。

返しは草茂る屋敷を廃棄しながら香辛料商人を撃ってドローすることで、避難所をまとめてシャッフルに入れなくする。

そしてその次の周回でまた5金が出るので今度ははみ出し者、そこから馬上や金貨をいれて属州に一番乗り。


このように順調な流れだったのですが、ただ馬上と属州がなかなか出会わなかったので最初の褒賞は3番手にとられてしまいます。しかし取られたのは郎党。

たしかに郎党は強い。ハンデスしながら2枚ドロー。しかしこのカード屋敷を獲得してしまうので、うまくその屋敷をそのターンか次のターンに廃棄できるぐらいデッキをきれいにしていないと、デッキが郎党使うだけけがれていき、周りのみならず買った本人の購買力も落ちていくというカードなんですね。

そして購買力を上げるカードは次に僕が取りました。すなわち名馬。

名馬の銀貨4枚獲得しながら宰相効果を発動させるという機能は、属州場では本当に強い。相手に郎党を連打されない限り公領と属州を買っていける。


ちなみに名馬を買ったターンには支配も購入しています。デッキの前の周回で、略奪品と金貨の枚数考えた結果この周回で支配買えるという結論のもとポーション購入していたので。

なおこのポーションは次の周回で採集者によって廃棄。

僕の支配購入を見て下家は公領を買いだす。

これは「上家に支配買われたら勝利点を買ってデッキ弱体化させる」っていう理論が広まっている結果かな。

ただこの理論大きな罠があって、そもそも自分が支配を撃たれ始める前に上家にマウントとっていないと勝てないということ。自分は公領をせっせと買うけど、上家は属州を普通に買う、しかも自分の方が点数的に負けている、ということでは絶対勝てないので。

結局郎党で場が長引いたのもあって(あと4番手が馬上多めに入れてたから後半身動きとれていなかったのもあって?)支配は4回ぐらい撃ち、属州1枚公領2枚金貨1枚をもたらしてくれました。


結局名馬の銀貨ブーストも効き、属州5枚公領4枚屋敷3枚の45点と、2位に12点差つけての圧勝。

最後気持ち良い勝利で終われて良かった。


結局3位ー1位ー3位ー1位の大会総合10位。

2年前が予選落ち、去年が本選29位ということを考えると着実に進歩はしているのだけど、あと一歩だったし準決勝行きたかったなあ。去年までみたいに5回戦ほしかった...。

来年こそは!(あればの話だけど)



おまけ
獲得VPの合計では132点と大会総合1位だったので、平行世界のどこかでは僕は優勝してますね!